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【雑感】光化学スモッグ

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ゆでたまごのすけでございます。 光化学スモッグが、やたらに発生しているようでございます。 その原因は、どうやら中国の工業の発展に伴って排出される さまざまな有害物質にあるらしい、とか。 まあ日本もかつてはそういう発展を遂げたわけで、 ここで「どうにかせえ」と日本から中国へ要望したとしても、 「あんたらもやっとったやないけ」と言われるのがオチかな、と。 それもきっと、あのアメリカの人気アミューズメントパークの 明らかに物まねをしていながら、「これはオリジナルだ」と 強弁したような物言いで、言ってくるのではないだろうか、 などと思って、どんなリアクションをしてくるのかを ちょっと期待してしまうのでございます。 おっと、ブラック・ゆでたまごのすけが少し垣間見えてしまいました。 人気blogランキングへ  ← ワンクリックお願いします。  ← こちらもぜひ。

小説「味噌汁の味」(28)

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( 27 へ戻る) 「おお、味噌汁か」オヤジは嬉しそうに、聡美からお椀を受け取る。「あんたがつくったんかね」 「ええ、お母様に教わりながら」聡美も嬉しそうだ。「おいしいかどうか、わからないですけど」 「どれどれ」オヤジはさっそく、味噌汁をすする。「うまいがね。ほれ、あんたも食べなされ」 「あ、はい」オレも聡美から、お椀を受け取る。 「前につくった時よりは、おいしいと思うけど」聡美は少し伏せ目がちに、オレにお椀を渡す。 「うん、ありがとう」  聡美がつくった赤だしの味噌汁を飲むのは、いつ以来だろうか。確か、結婚してすぐの頃は、聡美も気を使ってつくってくれたような気がする。しかし正直なところ、あまりうまくはなかった。直接そんな表現をしたわけではないのだが、聡美は敏感にオレの反応を感じていたようである。だからちょっと、自信なさげなんだろう。  オレも味噌汁をすすってみる。うまい。これはまさに、名古屋に住んでいた頃に食べた、味噌汁だった。 「うん、うまい」 「ほんとに?」 「ほんとだよ。お世辞抜きに、うまい」  聡美は安堵の表情を浮かべ、ほっとした様子だ。 「どうかね、聡美さんのお味噌汁は」やはり豪快な大声で現れたのは、オフクロだ。「お出汁にちゃんとにぼしを使うと、コクが出てくるんだわ。それを聡美さんに教えてあげたんだわ」 「ちょっとしたことなんだけど、やっぱり手間をかけてあげれば、味が違うんですね」聡美は心から感心したように言う。「私も自分で味見したけど、これなら私もおいしいと思ったもの」 「うん、うまい。うまいよ」オレは他に言葉が見つからなかった。  やっと、名古屋が近づいた。オレの頭の中には、そんな思いが噴き上がってきていた。( 29 へ続く) 人気blogランキングへ  ← ワンクリックお願いします。  ← こちらもぜひ。

【雑感】自殺について思うこと

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ゆでたまごのすけでございます。 松岡農林水産大臣が突然の自殺を図ってお亡くなりになったり、 ZARDの坂井泉水さんが謎の転落死されてしまったり、 まあ坂井さんは自殺と特定されているわけではないようですが、 ここのところそんな話が立て続けに報道されております。 お二人のご冥福を、心よりお祈りしたいと思います。 この報道を見て、二つ思ったことがございました。 一つは、「死」の現実感がとても希薄になってきている気がすること。 阪神大震災の時も、グラウンドゼロの時もそうでしたが、 テレビの画面の中からその現場の映像を見せられた時、 これがとても現実のものとは思えなかったんでございます。 同じ思いをされた方はたくさんいらっしゃるでしょうが、 まるで映画の一シーンかと思わせるぐらい、現実感がなかった。 ところが、私は阪神大震災の翌々日ぐらいに、現地に仕事で入ったんです。 そうすると、恐ろしいぐらいの勢いで現実感が押し寄せてくるのでございます。 そこに生活する人がいて、町が崩壊している現実に直面していて、 それでも必死に生きておられる。この落差は何だろう、と。 テレビというメディアは何より速報性に強みがあるものではございますが、 速報で事件を身近に感じてもらおうという狙いもわかるのではございますが、 その速報性がむしろ、現実感を失わせているのではないだろうか、と。 インターネットも、どこか似た特性を持つメディアなのでしょうね。 何か、この現実感の喪失が、今の世の中をおかしくさせているのではないか、 という気がしてならないのであります。 もう一つは、国を動かす人たちの時代錯誤感。 石原都知事が、松岡大臣の自殺を聞いて、発せられたコメントの中に、 「彼もまた、侍だったのだろう」という言葉がございました。 ぶっちゃけ、いつの時代の話だよ、という突っ込みを入れたくなりました。 それか、死をもって償う、という感覚が今の主流なんでございましょうか。 だとしたら、とても恐ろしいことではないか、と思うのでございます。 そういう文化が日本に根強くあった、ということは理解できますが、 そんな旧態依然とした考えをもった方々が日本の国の中枢を担っている、 (まあ都知事は国の中枢ではありませんが)というのは何とも恐ろしい。 そう思ってしまうのでございます。 何にしろ、死ぬより生き続ける方がいいと思わずには...

小説「味噌汁の味」(27)

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( 26 へ続く) 「その、好きだった人って、今はどうされているんですか」正直、オレは好奇心いっぱいでオヤジに聞いてみた。 「もう、亡くなったわ」オヤジはひとつ、ため息をついて縁側の方に目を移す。「わしが結婚を決めた翌年に、肺を患ってな」 「え、そんな早くに亡くなられたんですか」 「ああ。もう昔のことだから、よう覚えとらんわ」笑いながら言うオヤジの目が、少し寂しげに見えたのは気のせいではあるまい。 「その方のことは、オフクロは知ってるんですか」 「知っとるよ、そりゃあ。夫婦の間には、隠し事なんてしない主義だでね」今度はいたずらっぽく笑いながら、オヤジはオレの方に向き直る。「あんたはどうだね。大丈夫かね」 「だ、大丈夫ですよ」急に振られたオレは、どぎまぎしながら答えてしまう。別に何も後ろめたいことはないのに。「隠し事なんて、ないですよ」 「ほんならええわ」オヤジはオレに徳利を差し出しながら言う。「どうだ、飲むか」 「はい、ありがとうございます」オレは少し緊張しながら、オヤジの酌を受けてみる。「今になってみれば結婚してよかった、っておっしゃいましたよね」 「ああ、言ったな」 「今になる前は、そうでもなかったんですか」 「おまえも変わっとらんな」今度は苦笑いを見せるオヤジ。「会社で嫌われ者になっとらんか、ん?」 「なってないですよ」確かにオレの物言いは、どこか人の揚げ足を取るようなところがある。それは子どもの頃から変わっていない。 「たくさんの子どもたちに恵まれて、しかも今じゃ孫までいて、幸せな結婚だったと言えなかったらバチが当たるて」  オヤジもやっぱり、年を取ったのだろうか。子どもがいて幸せだった、なんて今まで聞いたことは一度もない。教員としてひたすらに働いて、戦争を経て価値観が大きく変わった時代を過ごして、校長まで登りつめたオヤジである。教え子のことになると必死だが、自分の子どものことなんて気にもかけていないように感じた記憶がある。 「お待たせしましたー」聡美が大事そうにお盆を抱えて入ってきた。「お味噌汁、できましたよ」( 28 へ続く) 人気blogランキングへ  ← ワンクリックお願いします。  ← こちらもぜひ。

小説「味噌汁の味」(26)

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( 25 に戻る) 「……そうですね」オレはそんな簡単な一言を返すので、精一杯だった。 「おまえ、覚えとるか。わしと喧嘩した時のこと」オヤジは静かな笑顔でオレを振り向いた。「おまえがここを出て行く前のことだ」  覚えている。あれは二十歳の時だ。忘れようにも忘れられない。オレはオヤジに、手を上げた。オレと聡美の関係を、仲間にも祝福されず、オヤジにも反対されて、半狂乱になってオヤジを殴ったのだ。 「あの時、わしがどう思ったか、わかるか」 「いえ、どう思われたんです」 「好きにせえ、とな」オヤジはまた、おちょこに手酌で酒を注いで、くいっ、とひと息に飲み干した。「殴り返す気にもならんかったな。わしとおまえは違うんだ、って思ったから」 「それは、あきらめたってことですか」 「たわけ、そんなわけないだろうが」 「もうどうでもいいから、勝手にしろと」 「だったら殴り返しとるわ」 「僕はお父さんがわかってくれなかったから、頭に来ただけですよ」 「わかっとったよ」そう言いながら、オヤジはまた手酌で酒を注いでいた。「わしの時も、そうだったから」 「お父さんの時って」 「わしが結婚する時もだよ」  そういえば、今になるまでオヤジとオフクロがどうして結婚したか、なんて聞いたこともなかった。 「わしの時代は、恋愛なんて自由にできたもんじゃなかったからな」 「オフクロとは、どうやって出会ったんですか」 「見合いだよ、見合い。親に決められた相手と見合いして、そのまま何の疑問もなく、な」今度はゆっくりと、オヤジはおちょこを口に運んで、すするように飲んだ。 「じゃあオフクロのほかに、好きな人がいたんですか」 「まあ、な」子どものように笑うオヤジを見るのも、これが初めてだった。「でも、これでよかったんだよ」 「よかったんですか」 「ああ、よかったんだよ。今から思えば、な」( 27 へ続く) 人気blogランキングへ  ← ワンクリックお願いします。  ← こちらもぜひ。

【介護日記】(5)足がむくむ、母

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ゆでたまごのすけでございます。 最近、母親は足がむくんだりすることが多いそうでございます。 そして、朝、起きた後から午後ぐらいになるまで、 指先や足先がしびれた感じがするのだそうでございます。 以前、大動脈瘤の除去と人工血管のバイパス手術という、 大きな手術をした経験を持つ母親でございますが、 その影響があるのだろうか、などと思ってしまいます。 しかし、病院に行ってみようか、と話を振ってみるのですが、 「ええわ、単に血行が悪いだけだと思うで」 と、名古屋弁でにべもないのでございます。 強がりではなさそうでございますし、 それぐらい強気な物言いができるなら大丈夫かな、 などといい方へ解釈したりしております。 まあ確かに、病院に行って手術をまたしますか、 などと言われたら、とてもじゃないけど、 母親の体力ではもう手術に耐えられないことは 間違いございませんので、困ってしまうのも事実ではありますが。 しかし、心配であることもまた事実ではあります。 人気blogランキングへ  ← ワンクリックお願いします。  ← こちらもぜひ。

小説「味噌汁の味」(25)

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( 24 へ戻る) 「何がです」オヤジの気持ちはわかる気がしたが、あえてオレは聞いてみた。 「これ以上言わすな、たわけ」この辺は、やっぱりオヤジらしいリアクションだ。 「何言っとるの、あんた。自分で謝っといて、たわけもないもんだわ」絶妙なオフクロの突っ込みである。 「……こっちで仕事する気はないんか」いつになく、しおらしいオヤジである。 「そうですねえ。まだ東京でやり残したこともありますし」 「そうか」オヤジはゆっくりと、おちょこに酒を注いでいる。「そりゃいかんな」 「そうだ」聡美が思いついたように、声を上げる。「お母様にお聞きしたいことがあったんですわ」 「何だね、何でも言ってちょうだい」 「あの、お味噌汁のつくり方、教えていただいてもいいですか」 「おみおつけかね。ええよ」オフクロは嬉しそうに答える。「赤だしので、ええんかね」 「ええ、それがいいんです。あ、それとお味噌のソース。あれも教えていただけます?」 「みそかつとかにかけるやつかね。ええよ、ええよ」  聡美とおふくろは、そそくさと台所へ向かっていった。  残されたのは、オレとオヤジである。会話が途切れる。聡美が気を使って、二人きりにしてくれたのは、何となくわかる。だけど長い空白の時間はどうにも埋め難く、二人きりになるとどこかぎこちない空気が流れ始めてしまう。 「もう、長くはないわ」オヤジが自分の人生のことを言っているのは、オレにもわかる。 「弱気なこと、言わないで下さいよ。お父さんらしくもない」 「わしももう七十を過ぎた。自分のことは、自分が一番ようわかる」オヤジはどこか、遠くを見つめているようである。 「お願いしますよ、もう少し長生きしてて下さい。また僕ら、家族で来ますから」 「そうだな」オヤジはまた、おちょこの酒をくいっ、とひと息に飲み干して、言う。「聡美さん、大切にしてやらないかんぞ」  一瞬、オレは言葉を失った。オヤジが聡美のことを自分から口にしたことと、そしてオレよりもオヤジ歴が長い、オヤジからの一言の重みに、驚きを隠せなかったからである。( 26 に続く) 人気blogランキングへ  ← ワンクリックお願いします。  ← こちらもぜひ。