【雑感】私が会社を設立しないわけ。

ゆでたまごのすけです。

前回の記事で個人事業主と会社員の違いについての私感を書きましたが、今回はなぜ個人事業主のままで会社を設立しないのか、という話題にしようかと思います。

フリーランスの仕事を始めてまだ数年、ぐらいの頃だったでしょうか。同い年で会社を設立した友人から、「なんで会社にしないの?」と聞かれたことがありました。当時はそんな発想を持ったこともなく、「そんなに売上げも多くないからね」程度の返答をしたように記憶しています。その感覚は今でも持っていますし、実際に今でも会社にするほどの売上げがあるわけではありません。まあ会社にした方がいろいろできることも増えるし、事業の拡大もやりやすくなるだろう、とは思いますが、もし今同じことを聞かれたら、「会社を設立するほどの覚悟がないから」と答えるような気がします。

じゃあその「覚悟」ってなんだ、という話ですが、会社というのは法人であり、法人とは一つの人格だと私は考えていますので、その法人という人格を食わせていくほどの覚悟がない、ということかと思います。法人を立てれば、そっちと個人の財布もしっかり棲み分けないといけないし。まあ個人事業主でも事業と個人の財布は棲み分けるべきではありますが、その辺は個人事業主の方がグレーゾーンをつくりやすい、というのもありますしね。

法人を立てて、事業が大きくなったりすれば、人を雇ったりもしなくてはいけなくなることもあるでしょう。すると、その雇った人を食べさせるだけの仕事を持ってこなくてはいけなくなります。ということは、やりたくない仕事でもお金になるのなら、と引き受けてしまうことが増えるでしょう。世の中の会社はそうやって成り立っているのだよ、と諭されれば、はい、その通りです、と答えるしかなくなるわけですが、どうやら私は根っからのわがままなようで、できることならやりたいと思う仕事だけやりたい、と考えるタチのようです。そういう意味でも、個人事業主としてやっている方が自由が効いていい、ということかもしれません。

前述の会社を設立した友人も、人から伝え聞く話では、かのリーマンショックがあった後はかなり大変だったようです。想像の域は超えませんが、社長である以上、従業員の給料はなんとしても守らないといけないだろうし、そのためには資金繰りに奔走することもあったでしょう。営業活動も、リーマン以前とはずいぶんと違ったやり方にもなったのではないかと想像します。私のような個人事業主でも、リーマンショックはかなり翻弄された実感がありますから、会社の社長だったらその翻弄されっぷりは次元が違うように思います。

一方で、わがままにやりたいと思う仕事だけやる、というスタンスでいると、一つひとつの仕事を丁寧にやろう、という意識が生まれるというメリットはあるようにも思います。そんな風に考えてはいけないのは重々承知ではありますが、お金のためだけに「やろう」と引き受けた仕事だと、お金を出していただいているお客様がいることはわかっていても、心のどこかで「しょうがないなあ」という気持ちを持ったまま、仕事に臨んでしまいそうで怖くなります。そんな気持ちがわかないように自分を制御しながら仕事に臨めるほど、私はまだ人間ができていないように思います。もしかしたら、そこまで自分に自信が持てるようになったら、会社を興す覚悟もできるのかもしれませんね。

まあ資産運用とか節税対策とか、そういうことを目的にペーパーカンパニーをつくる、という人もいるのは承知しています。もちろん、それはそれで意味があることだとも思います。でも私個人としては、それだけのために会社を設立するというのも何か違うよなあ、という気持ちを持ってしまいます。求人広告の仕事をしている中で、たくさんの会社や経営者の人たちと接点を持つ機会もいただきましたが、うまくいっている会社や経営者の方というのは、やはり世の中のためになる事業を、意志や哲学を持って遂行しているものだと感じます。今、自分が個人事業主としてやっている仕事や事業も、もちろん世の中のためになるものと信じてやっているわけですが、やはり今の仕事や事業をもっと広げて、もっと世の中のためになるようにしたい、という覚悟ができないと、会社を興そうという気持ちにはならないのでしょう。いつか、そんな日が来るといいな、という気持ちは心のどこかに置きながら、日々の仕事に精進していこうと思う今日この頃です。

そんな個人事業主の私が手がけるもう一つのブログも、どうぞご覧下さい。

求人広告の裏ワザ

ちょっと最近、更新を滞らせているもので、記事にリンクを張っておくのをすっかり忘れておりました(苦笑)。


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