【雑感】不思議な安定感。

ゆでたまごのすけでございます。

総選挙も終え、慌ただしく年末年始がやってきました。
安倍政権が誕生し、株価も上がり、円安は進んでます。
自民党の人たちも引き締まった顔をしており、
「自分たちは積極的に選ばれたわけではない」という、
自覚のようなものが見えているのが好感度を上げている、
という感じがしておる次第でございます。

何かの番組で水道橋博士さんが、
「安倍政権のことに批判的な発言をしようとすると、
抑制しようとするメディアの姿勢には疑問がある」
という主旨のことをおっしゃっておられましたが、
そういう方向性があるということも念頭に置きながら、
メディアには触れておいた方がいいと思わずにはいられません。

日本人というのは雰囲気に引きずられる傾向がある、
というふうに思うのでございます。
その「雰囲気」をつくり出すのは、
かなり衰退したとは言われながらも、
やはりまだテレビというメディアは大きな影響力を持つ、
ということは紛れもない事実だと感じます。
そんな意図的な「雰囲気」づくりもあってなのか、
民主党政権だった頃と比べると、
何だか不思議な安定感を感じている方が多いのでは、
と思うのでございます。

閣僚になった方々の発言を聞いたり読んだりしても、
慎重に言葉を選びながらしゃべっている、
という印象が強く感じられるのでございます。
リスクマネジメントをコンサルティングする会社、
というものがこの世に存在するのは、
あまりご存じない方も多いのではないかと思いますが、
そういう会社が長きにわたって研修でも施したのか、
と思うほど、統制が取られている気がするのでございます。

今朝の新聞にも、石破さんが今回の総選挙で
初当選した新人議員110名以上を対象にして、
勉強会のようなものを催した、というニュースがありました。
ちなみにこの110名以上というのは、
「小泉チルドレン」と言われた郵政選挙の際に誕生した
新人議員の数よりも多いんだそうでございます。
そんな彼らに、「余計なことは言うな」というような、
指導を施しているのかしら、なんて穿って見てしまいますが、
まあそれも政権を安定運営するには必要なリスクマネジメント、
と言えるのかもしれませんね。

たとえば「原発ゼロ」は現実的かというと、
すぐにそうはならない、という観点から方針を固めたり。
「高校無償化」には所得制限を設ける、という話が出たり。
新聞やテレビは「民主党の政策を全否定」ぐらいの勢いで、
揶揄したりする雰囲気もありますが、
何となく「それって現実的に考えればそうだよね」と、
思わされる部分も大いにあったりして。
理想だけ掲げて、何一つ実現できなかった民主党政権に、
あまりにも期待はずれを感じさせられていたせいか、
不思議と安倍政権に安定感を感じてしまうのは、
きっと多くの方が感じられていることではないか、
と思うのでございます。

やれ憲法改正だ、自衛隊を国防軍にするだ、
いろいろと過激な方向性を持っていたりはしますが、
いきなりそれをやろうとすることはないでしょう、
という感じもするのでございます。
じわじわとやっていこうとするかもしれませんが、
まあまずは景気対策を参院選までの間に行って、
結果を出そうとしておられるその姿勢を見守って、
ほんとに結果が出せるかどうか、
その推移をしっかりと見極めるのが、
私たち国民がすべきことではないか、と思うのでございます。
何から何まで「反対」と言うのではなく、
いろんな指標があるでしょうから、
その指標をきちんと見て、判断できるくらい、
国民は賢くならないといけないのだと思ってやみません。

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