【創作ノート】祖父は悩んだ末。

ゆでたまごのすけでございます。

私の父方の祖父は、岐阜の片田舎で町医者をやっておりました。
しかも、その町では相当、名士として慕われていたそうで。

それもそのはず、医者をやりながら、
出家をしてお坊さんもやっていた
という人だったのでございます。

なんで?とお思いになるかもしれませんが、
祖父はどうやら、医者をやりながら
悩んでいたそうなのでございます。

どうして、私は救えないのだろう、と。

そりゃそうですよね。
医者なわけですから、
何らかの病気の患者さんに向き合うわけでございまして、
時には亡くなってしまう方もおられるわけでございます。
救えなくて、当然ではないか、
と普通なら思うはずでございます。

ところが、私の祖父は、
それでは満足できなかったのでございます。

どうにかして救える方法はないか、
と悩み抜いた末の結論が、お坊さんもやる、
ということだったのでございます。

そこまでする?という感じでございます。

そんな祖父の血を引いているのだなあ、
とここのところ感じることが多いのでございます。

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