ゆでたまごのすけでございます。 伊勢谷友介監督「セイジ〜陸の魚」を観ました。 伊勢谷さん、山本寛斎さんと兄弟なんですよね。 異母か異父か忘れましたが。 TBSでしたか、「アシタスイッチ」という番組で、 初共演をされておられまして、 寛斎さんが伊勢谷さんの映画作品を観たようで、 「もっと挑戦していいんじゃないか」とか、 そんな意見を伊勢谷さんにされていたのを、 記憶しておるわけでございます。 そんな先入観があってか、 見終わった時の正直な感想は、 寛斎さんのご意見に一票、という感じでした。 たぶん、私たち世代(現在40歳前後)の、 20代だった90年代初頭くらいの時代に、 自分探しをしていた男(森山未來)が訪れた、 町外れのパブを舞台にした作品で、 そこに集まる世の中のメインストリームから ちょっと外れた人たちが繰り広げるドラマで、 その主軸になっているのがセイジ(西島秀俊) という謎に包まれた男という作品ですが、 なーんかすごく内向きな感じしか受けない、 というのが正直な印象だったんでございます。 ガキの頃なら、こういう作品を観ると、 必死に深読みしていろいろ意味合いを考える、 なんてことをしたように思いますが、 ええ年をこきますとそこまで深読みしなくなり、 もうちっとわかりやすい展開にしてくれや、 と思ってしまうわけでございます。 おっさんになると、寅さんのようなわかりやすさが、 やっぱりほしいと思ってしまうのでしょうか。 出演する作品を厳選し、 「連続ドラマは演出家が変わるから、 一貫したコンセプトがない」と、 連続ドラマには基本、出演しない、 というこだわりのある伊勢谷さんなら、 きっともっと一般の人にもわかりやすく、 それでいて深みのある作品がつくれるのでは、 と思うのでございますが、いかがでしょう。 そのあたりを、寛斎さんもおっしゃっていたのかなあ、 なんて勝手に共感しておる次第でございます。