【読書ノート】デフレの正体/藻谷浩介


ゆでたまごのすけでございます。

やっとこさ、本を一冊読み終わりました。

ベストセラーになっておる、
「デフレの正体」でございます。

ご覧のように、池上彰さんも絶賛、
という帯がついておるわけでございます。
確かにおっしゃる通り、実にわかりやすい。

サブタイトルに「経済は『人口の波』で動く」と
ございますが、まさに本書はそれが
考え方のベースになっておりまして。
もうざっくり言ってしまうと、
要はじじいばばあが増え続けて、
金を使わずにいるから消費が停滞していて、
若者たちは人数が減り続けているにも関わらず、
消費が停滞するから給料も安く叩かれて、
消費ができない、だからさらに停滞する、
それゆえにデフレなんだ、という話でございます。

だから、GDPの成長率がどうのこうのとか、
そういう基準で一喜一憂するんじゃなくて、
じじいばばあにお金を使わせてあげるような施策を取って、
若者たちへの所得移転しないと日本はダメになるよ、
的な話をされているわけでございます。

もう、ひたすらごもっとも、と思うわけでございます。

まあじじいばばあと一つにまとめてしまいますと、
年金生活でギリギリな方々もおられるわけでございまして、
そういう方々に消費をしなさい、と言っているわけではなく、
要は金持ちじじばばにちゃんと使わせてあげましょう、
という話になっているわけでございます。

わからなくはありません。
私の母親も、お金を使わず年金を貯めて、
一生懸命貯金をしてきた人でしたから。
そして、お金の苦労をしてきた人ですから。
そういう意味では、私の母親のような人たちが、
金持ちじじばばの中にも大勢いるのかもしれない、
というのもうなずけるわけでございます。

しかしながら、子どもや孫の世代が、
今はよくても今後、貧困に直面するとなったら、
心配になるんじゃございませんでしょうかね。
だから、彼ら彼女らのために、使ってやる。
そう考えてもらえたらいいのでは、と思うのでございます。

金持ちじじばばが貯め込んでる個人資産って、
何百兆円という単位だという話でございます。
その1%でも消費に回ったら、
数兆円の消費が発生するわけでございます。
そう考えれば、ちょっとぐらい使ってもいいんじゃない?
なんて思ってしまうわけでございます。

まあ、この著者の藻谷さんの論理に対して、
世の経済学者の方々は反論をされる方も多いと思いますが、
じじばばが増え、若者が減るのは紛れもない事実でございまして。
だから、私はとっても納得がいったわけでございます。

日本経済の見方を、一つ増やすという意味では、
一読に値する一冊ではないか、と思うのでございます。

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コメント

ジャギオ さんのコメント…
お金持ちが正しくお金をたくさん使うことで、
経済は正常に働く。そう思います。

日本の金融危機は、日本にとって価値の無い死にぞこないの大企業に大量に死に金をつぎ込み、それは日本国民の血税からなってるから、
貧血みたいなもんですよ。

国/政府/金融機関が大企業だけお金を貸して、成長すべき中小企業にお金を貸さないから、新しい芽は出ずに、枯れた木に水をいくら注いでも、何にも意味ない。
官僚の少ない大企業から大量に税金をせしめれば、事務処理は簡単で「官僚だけの都合から見て」コストパフォーマンス最大。

官僚の支配から逃れるのは、
国民や企業が税金を払わなければ、
官僚の支配力はなくなる。
ただ、それだけ。
後は法律を変えれば良い。
国民や企業の役に立つことだけに、
お金が使われれば、役所なんか不要。

名古屋市で河村市長が減税日本を言い出したのは、国民が一極集中の不効率な日本社会システムを根本から変えるには当然ですよ。
政治家/役人に任せっぱなし=支配される
ですから、「自分たちのインフラは自分たちで管理する」が基本を他人に任せすぎて、他人に支配されるが悪い方へ進みすぎてます。

東京タワーや都庁ビルに金つぎ込む位なら、震災対策や原発以外発電などに金使うべきだったって、東京都民が反省しないとこのまま、地獄へ道連れ状態になってしまいますよ。
原発は危険だから遠い福島まで離れてれば大丈夫と悪徳完了や東電は考えてたのだろうけど

コメントの域を越えてすいません。
一旦今回で私はコメント停止します。


以上です。
多賀大祐 さんの投稿…
>ジャギオさんへ
叫びを、ありがとうございます(笑)。
要するに、意識を高くしないといけない、
ってことだと思いますね。私たち一人ひとりが。
親父の会やってても、仕事やってても、
それはつくづく思いますね。

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